子ども未来通信第37号 モーリーの森

子どもたちひとり一人が、自分を認めて、お互いを認め合う世の中を創り出すこと
子ども未来通信は、子ども未来の活動内容やアートワークセラピストの視点から語る子どもたちの様子や心の成長などをコラムを通して皆様にお届けしていきます。



 

「季節感」が学力に影響する?! 

季節感のあるなしが子どもの学習にも関わってくると文部科学省の学習指導要領に書かれています。
理科や生活科での学習を通して「季節感」というものを育むことを求めていることがわかります。

日本は四季がはっきりしている国と海外では有名で日本国語辞典によると「季節感」とは「その季節らしいと感じさせること」だそうです。

【理科】

身近な動物や植物を探したり育てたりして、季節ごとの動物の活動や植物の成長を調べ、それらの活動や成長と環境とのかかわりについての考えをもつことができるようにする。

ア 動物の活動は,暖かい季節,寒い季節などによって違いがあること。
イ 植物の成長は,暖かい季節,寒い季節などによって違いがあること。

出典:文部科学省 学習指導要領「生きる力」第2章 各教科 第4節

【生活】

身近な自然を観察したり、季節や地域の行事にかかわる活動を行ったりなどして、四季の変化や季節によって生活の様子が変わることに気付き、自分たちの生活を工夫したり楽しくしたりできるようにする。

出典:文部科学省 学習指導要領第2章 各教科 第5節 生活

理科や生活科だけでなく、音楽や国語の授業でも、歌詞や文章の中に季節を感じる言葉が使われることは多々あります。

本や辞典、教科書には一定の情報が記載されていますがそれが全ての情報ではありません。自分が見て、体験して、感じたことが一定の情報に加わると、自分に取り込まれより理解が深まりそうですね。

四季をさらに6つに分け、計24の季節を言葉で表現した季節が日本にはあります。例えば春の中にも(立春・雨水・啓蟄・春分・清明・穀雨)と6つに分けた季節があり3か月の周期の中で目にする生き物や食べるもの、見える景色が変化します。日本に住んでいる人達は季節感を他の国より体得しやすい環境にいるんですね。

 

春のはじまり

日本全国、寒気に包まれて雪景色が目に留まる季節となってきました。
こんなに寒いのに。。。。

暦では、2/4は立春(りっしゅん)で春のはじまりと言われています。
また、2/3は、節分で昔はこの日が1年の終わりで、立春が1年の始まりと言われていました。
太陽の動きから算出された暦なので 実際の体感での暑い、寒いはあまり考慮されていません。

 

お子さんとできる「春みつけ」

春といえば、、、 どんなもの、どんなことで春を感じますか?

お子さんと買い物中に 散歩中に TVを見ているときに、ごはんを食べているときに「春 あるかな?」と言ってみるとどんなことが起きるでしょうか。

」という言葉に 探し始める動物的アンテナをはることが狙いなのですが、この問いかけにお子さんがどんな反応をするかもひとりひとり違うと思います。

公園で、木々を見ると枝の先にぷっくらした芽が出ていたり、もう少し暖かくなってきたら咲きそうな花の芽が出てくることを見つけるかもしれません。

スーパーの店頭に並んだ春らしい色の品々を見て春!と思うかもしれません。

饅頭屋さんから「桜餅」のにおいがして春を感じる方がいるかもしれません。

あたらしい一年が始まるときに「春」を見つけて
お子さんと「春」を共有して季節感を体験してみませんか。

キャッチした季節感は、どこへいくのでしょうか。
文部科学省が提示する教育基本法の中に幼児期の教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なもの と書かれています。

季節感は感受性豊かな心を育む糧(心の栄養)となりその子らしさを育むことにつながると私は思います。

季節を楽しみ、暮らしを学びにつなげることは大切にしたいものです。
季節を感じる素材を触り自分で創造して表現するアートセラピーの環境が加わると自分らしさ、個性がより育まれていきそうですね。

 

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