世田谷区立上北沢小学校PTAさま主催の「第37回手作り広場」にて段ボール迷路をご提供させて頂きました!!(おたもあ商店)

この手作り広場は、その当時、トンカチを使えない子、工作が出来ない子ども達に危惧した大人達の発案で、「子ども達に手作りの楽しさを!!」その思いで、たすきを繋いでいるイベントだそうです。
地域に根ざすさまざまな団体の方が思考をこらした工作や、遊びを提供していました。

おたもあ商店もこちらのイベントに参加させて頂くようになって数年になりますが、年々ご理解いただいて、今年はありがたいことに体育館の3分の1の広さをいただき、大量の段ボールを地域中のスーパーさん、ホームセンターさんにご協力いただいて実現することが出来ました!

最初子ども達は、何をやっているのかわからないのか出足がゆっくりでした。これは手作り広場のおたもあ商店はいつものことです。これを作って帰れます!がないので、近づいてくる子がおりません(笑)しかし、時間の経過と共に、入り浸る子が続出してきます。

今回も同じで、なんと2時間以上もそこで制作して、主のようにあらゆる迷路の道のいきさつを知り道案内できる子がいるほど。
迷路つくりから発展して、罠のようなトイレを作る子、道の壁中にクイズを書いて回る子、トンネルを作る子、行き止まりに扉をつけて実は通れる道を作る子、小さな子の面倒を見てくれたボランティア中学生、おっかけっこをする子、パパとママが見守る中お姉さん達の間をずんずん一人で歩く小さな子、友達と懸命に道を作る子、自分の居場所を作る子、最初は斜に構えて「おれやらねーし」の高学年の子も「段ボールカッターやってみる?」と一声かけると、この「音気持ちいいね」とあっという間に、楽しんでいました。本当に創造的で、個性が豊かでワクワクしました。そこで過ごす子ども達の姿は輝いていて、学年、男女、兄妹をも超えて遊ぶ姿も見られて、なんて素敵な子ども達だろうと思いました。

そして最後、終わる時にある子ども達が「壊して良い?」と聞いてきました。「よし。じゃーやろう!」と声をかけるといっせいに迷路を壊し始めました。

もしかすると、せっかく作ったのにと思う人もいるかも知れませんが、アートセラピーではそうはとらえません。
これは儀式のような、再び新しいものを産み出すための、いったん終わりの行為なのです。

教えなくても、子ども達は健全な心でそれをわかっているかのようでした。

最後に段ボールで建てた塔を「これ、ばーんて、たおしたい!やてもいい?」と聞いてくる子が、いました。乱暴だからだめかな?と理性もあっての質問だったのでしょう。私が周りを見ながら「良いアディアだね」「せーの」と合図をすると、子ども達は興奮状態で、段ボールを踏みつけたりして、段ボール迷路の時間を終えました。
それが終わる頃にはお母様方の協力もあって、場所いっぱいに広がっていた段ボールもすっかり端にかたづけられていました。

そして、最後にふと私は気がつくのです。そういえば、スタートとゴール誰も作らなかったけど(笑)何の問題もなく楽しかったなと。子ども達に迷路の概念を覆されたようです。
道はどこかからどこかにつながり出口があるものと思っていたけれど、どこまでもどこまでも想像が続くように、出口がなくてもそれは十分だったのかも知れません。

アートセラピーはまだまだ認知度がひくい分野ではありますが、こうして繰り返し場所をいただいて提供させていただき、子ども達の笑顔に繋がっていくのが嬉しいです。

後日談ですが「段ボール迷路が一番楽しかった」など、子ども達からの声も届けていただき嬉しい限りでした。

次回も段ボール迷路をやって欲しいとお願いされましたが。「さてどうしようかしら」「段ボール集めを一緒にやってくださる方募集します。」そして、わくわくしながら来年度を迎えたいと思います。

 

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