子ども未来研究所の歴史ある夏のキャンプ
その名も「グロースセミナー」
しかしコロナで2年連続のお休み
そのため今年は柴崎によるワンデイグロースセミナーが開催されました。
柴崎からの報告です。
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「入りたくないよ、嫌だよ、帰りたいよ、、、、」
会場に入るのを嫌がりながら、ぶつぶつとつぶやきながらうつむいている中学生男子。
その声を耳にしてしまったボクは、しばらくして会場内で一人ぽつんとしている彼に近づいて、少しだけ話をした。
「来たくなかったのか?」
うなづく彼
「お母さんに逆らえなかった?」
うなづく彼
「母は偉大だからなぁ(笑)。ほかに行きたいところあったのか?」
「やきにく」
「えっ、誰と?」
「友達と」
「そうか、そりゃそっちの方がいいよな。そもそも今日何しに来たのか聞いているの?」
首を振る彼
「それじゃ、嫌だよなぁ。まぁ来ちゃったんだし、今日はしばらく忍耐だ。楽しんでいこう」
2019年の30回目を終えたのち、コロナで2年間開催できなかったグロースセミナー。
毎年支えてくれているボランティアスタッフと相談しながら、なんとかワンデイをやろうと企画をして、ようやく先日開催できました。
毎回リピーターがほとんどで、今回もそんなことを想定していたところ、なんとほとんど初参加。
初めての子どもたちばかりのイベントは、いったいどうなることかと懸念はあったものの、ボクとしてはいつものかかわりで、子どもたちと楽しく過ごした一日だった。
最初の緊張感は、グループ作りあたりから変化し始める。
傍観者から、当事者になり、やがて参加し、共に作り出していく。
文字にすれば味気ないものだけれども、これを約一時間以上かけて、彼らはやり遂げた。
その後子どもたちは外へ出てネイチャーゲーム。
保護者の皆さんには、ボクからグロースセミナーについての講演会。
講演後、保護者の皆さんに一人一人に話を聞いていった。
「焼肉に行きたいなんて、いつの間にか柴﨑さんに心を開いていたんですね。びっくりしました」と、くだんの彼の母親。
「私が、強引に良かれと思って連れてきてしまったので、よかったのかどうか。自分自身の課題がありすぎて、、、、」
子育ては、自分育て。
ボクは繰り返しそんな話をし続けています。親としての自覚があればあるほど、自分の至らなさを責めてしまう親は多い。
でも、子どもってすごい。
与えられた環境の中で、生き抜く力を発揮する。
だから、その環境を創り出すボクたち大人の責任は大きい。
「ほんとに君たちは今日初めて出あったのか?」。
小学校1年生から中学1年生までの16人は、朝の表情とは全く違った顔を見せながら帰っていった。
ワンデイが、2022年のグロースセミナーにつながる一日になった。
夏が待ち遠しい。
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<参加者の声>
【お子さんの様子で気づいたことについて】
・父親から、「疲れて帰って来るかと思ったら、楽しそうで元気いっぱいで驚いた」と言われました。
・「自分で決めた」という言葉を発したことが一つ思い出になっているようです。
・いつも私の後に続いて「おとうさんおはよう~」となんとなくいって何となく始まる朝でしたが、セミナーの翌日の朝は「おとうさんおはよう!」と率先して挨拶をしていました。あれ?なんだかいつもと違うな。はりきってるなと感じました。