【教室の活動】心のアトリエ・キャンバス(埼玉県・越谷市)

こんにちは。
埼玉県越谷市で活動している『心のアトリエ・キャンバス』のアートワークセラピスト 内田夢人です。

心のアトリエ・キャンバス』は小学生を対象にしたアートワークセラピー教室で、越谷駅近くの越ケ谷地区センターや北越谷駅近くの北越谷地区センターで月1回、主に日曜日に開催しています。

ビジョン

キャンバスでは『あれもしたい、これもしたい』をビジョンに掲げ、子どもたちが安心してのびのび自分を表現できるクラス作りを大切にしています。

そして子どもたちが表現したアートや教室での様子を承認しています。
たくさん自分を表現してまわりから認めてもらう体験は、自尊感情を高めてくれると思っています。

あれもしたい、これもしたい
そんな感覚を持った子どもは自分を信じて行動する力が養われていくのではないかと思っています。

私自身も子どもの時にアートワークセラピー教室に参加していて、自分を自由に表現して認めてもらった体験は大人になった今でも心の中に残っています。心の支えになっていたり、自分を信じる力を思い出させてくれます。

子どもの時に体験した温かい経験を、今度は伝えていきたいと思い、アートワークセラピー教室を開催しています。

 

今月のクラス

クラスでは絵具、粘土、スライムや氷、自然素材など様々な素材を使ってアートワークを提供し、子どもたちの好奇心や感性、想像力、創造性を育んでいける環境を提供しています。

今月のクラスでは、パステルを網で削って綿にまぶしていくアートをしました。

今回のアートを初めて体験する子どもが多くて、みんな新鮮だったようです。
綿にいろんな色がついていく様子をよく観察していました。
中にはポンポンやスパンコールを綿に大胆にまぶしてカラフルなアートをしている子どもがいて、まるでアートが爆発しているようでした!

時にはそこまでやるのか!と思うくらい素材をたっぷりと使う子どももいます。
「使うのは大体このくらいの量かも」という自分の想像を超えてくるので、「そうか、こんなことも出来るんだな!子どもたちのエネルギー・創造力はすごいな!」とはっとします。

枠にとらわれることなく自分のしたいことを思う存分させてあげている姿が見てみて気持ちいいです。と同時に、普段の自分が無意識にどこか自分に制限をかけて生きている部分があるかもしれないなとも気づき、「僕は自分のしたいことをどれだけ自分にさせてあげられているだろうか」と振り返るきっかけにもなりました。
自分の可能性を広げるのも、止めるのも自分次第なのかもしれないなと思いました。

またクラスで子どもたちと過ごしていると、子どもたちの様子から気づかされることがよくあります。今回はある月のクラスで起こった出来事を紹介します。

 

自分の気持ちに寄り添う

ある月のクラスで子どもたちの中でケンカが起きました。どうやら遊びの延長からケンカへと発展していったようです。
子どもたちの話を聞くと、お互いに傷ついた気持ちや相手を傷つけていたかもという気持ちがあったようです。
私は出来事が起こった瞬間を見ていなかったので、何が起きていたのかを丁寧に聞いた上で、子どもたちに「どうしたい?」と問いかけました。

はじめは「〇〇ちゃんと話したくない」「もう帰りたい」など、したくないことを子どもたちは言っていました。ただそのままでは後ろ向きな気持ちが残ったままになりますし、何も解決していません。
まだ自分の気持ちが言えてないんじゃないか、相手に言いたいことや聞きたいことがあるんじゃないかと思い、子どもたちの本心が出てくるまで「本当はどうしたい?」と問いかけました。

するとしばらくして「謝りたい」「〇〇ちゃんの気持ちを聞きたい」など、自分がしたいことを発するようになりました。
そして最後には当人同士で話したいと言ったので、私はその場から立ち去り子どもたちにその場を任せました。
しばらくして子どもたちが話し合いを終えて戻ってきましたが、どこかすっきりしたような表情をしていました。内容はわかりませんが、自分の気持ちや言いたいことを素直に言って、相手の言葉も受け止めていたのではないかなと想像しました。

人との関係の中でうまくいかないことが起きた時に、自分の気持ちや相手の気持ちに真正面から向き合い、話し合うことは勇気のいることじゃないかなと思います。ですが今回子どもたちは自分たちでそのことに向き合い、納得するまで話し合い、起きたことについて最後まで完了しました。自分の気持ちに気づき、したいことを自ら行動し、本当に欲しかった結果を作り出したのです。

ここまでのプロセスは子どもたちの中に体験として残って、将来何かにつまづいた時に自分で乗り越える力や自分を信じる力として自分を支えてくれるかもしれません。
子どもたちの成長を感じるとともに、私にとっても大きな学びとなった体験でした。

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