こんにちは。
埼玉県越谷市で活動している『心のアトリエ・パレット』です。
『心のアトリエ・パレット』は、未就学児~小学校2年生までを対象にしたアートワークセラピーの親子クラスで今年で24年目を迎えます。
今は越谷駅近くの老舗の金物屋さん(釘清商店さん)の2階で月2回の親子クラス、月1回の親クラスを開催しています。
大事にしていることは、子ども達の自由な表現を通して、ひとりひとりの中にある可能性に出会っていくこと。
そして、「大好き」をたくさん伝えていく場でもあります。
鬼の口をめがけて
はじまりは、ウォーミングアップから。
体調を崩している子ども達が園や学校でも増えているそうなので、適度に体を動かして発散ができて、尚且つ夢中になれるものを…と考えた時、こんな鬼さんをセラピストのしづが持ってきてくれました。
鬼さんの口をめがけて新聞紙を投げるだけなのですが、闇雲に投げるよりも的があることで、子ども達はより集中し、夢中に!
ガンガン新聞紙の玉を投げるその脇で、新聞紙に絵を描く子たちもいて、みんなが思い思いの在り方で存在しています。
居心地のいい場所
絵本や世界中の不思議なおうちの写真を見た後、いよいよ自分たちも居場所づくりをはじめます。
自分がここにいたいなーと思う場所をたくさんの段ボールで!
この日、学校の授業の関係で少し遅れてやってきた姉弟がいました。
彼らは部屋の外からみんなの様子を見るやいなや、飛び跳ねんばかりの勢いで、いや、実際に飛び跳ねながら部屋の中に飛び込んできて、目をキラキラさせて言います。
「段ボール?!今日おうちつくるの?!」「やったーーーー」
もう何年も通っている彼らは、以前にも段ボールでおうちをつくったことがあります。その時の体験が心のどこかに残っているのでしょう。すぐに取り掛かりはじめました。
印象的なのは、台所をつくる子ども達が多いこと。
もしかしたら、子ども達にとって台所は、安心したり、もしくはわくわくしたり、そんなおうちの中でも大切な場所なのかもしれません。
他にも、
窓をつけたり、扉をつけたり、
部屋の中からのぞける望遠鏡をつけたり、etc.
おうちの中が気に入って、なかなか外に出たがらない子も多いですが、そんな子達でさえ、外とつながる「何か」をつくりたがります。
何度も窓を開いてコンニチハ!をしたり、出て来ては玄関から入って、また出てきて玄関から入る….を繰り返す子ども達。
自分の「居場所」があってこそ、私たちは少しずつ外に興味をもち、そして一歩ずつ外に出ていく勇気を育てていけるのかもしれません。
そして、その「居場所」は完成することなく、ずっとずっとつくり続けられる。。それは、まるで人生のようだなと思いました。
そして、本当につくり続けてなかなか終わらない子ども達。。。笑この日は延長に延長を重ねて終えました。
が。
厳密には終わっていなかったようで!
家に帰ってからも持ち帰った段ボールを使って、居場所づくりが続けられた様子がお母さん達から伝えられました。笑
【自分が気に入るモノ・場所・ことを自分がつくりだす】
アートだからこそと思われがちなこのプロセスは、実は人生そのもの。
アトリエでは、アートという楽しいツールをつかって、そんな練習をしているとも言えます。
どんな場所?
そこにいるとどんな気持ち?ここで何をしたい?
たとえばそんな風に彼らに問いかけながら、私たちは毎回、彼らのイメージの世界を一緒に旅できる、とても貴重な時間を過ごさせてもらっています。
おまけ
会場をお借りしている釘清商店さんは、子ども達のためにとすごくアトリエの活動を応援してくれています。
まるで一緒に場づくりをしているような気持にもなり、とても心強い存在です。
この日も、越谷在住者が少ないセラピスト達なのもあって、軽い気持ちで「お店(金物屋さんをやっているので)で段ボールとか出ますか?」とうかがってみたら、、、
当日、こんなにたくさんの段ボールを用意してくださっていました!!しかも、わざわざ薬局等で拾ってくれたものもあって。
本当に感謝です。
こうやって地域の方とつながりながらアトリエができていることも、とても心強いです。
「心のアトリエ・パレット」は、新年度(4月~)若干名お申込みお受け可能です。ご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。