子ども未来通信第21号 アートワークセラピストのアハハコラム

子どもたちひとり一人が、自分を認めて、お互いを認め合う世の中を創り出すこと
子ども未来通信は、子ども未来の活動内容やアートワークセラピストの視点から語る子どもたちの様子や心の成長などをコラムを通して皆様にお届けしていきます。

【言葉にならない気持ちをアートで】
アート表現は言葉。
そんな概念をひとつ増やすだけで、一気に世界が豊かになります。
今回は0歳の時からアートワークセラピーをしていた息子が、
現在13歳で、アートを使って親子で仲直りをした話を書いてみます。
どんな風にアートを捉えているか是非最後まで読んでみてください。
わたしの子どもは0歳の時からアートワークセラピーのクラスに居ました。
そのため、表現は言葉という概念の方が先にありました。

【幼稚園時代】
幼稚園で、運動会の絵を描いたときのことです。お友達がリレーの絵を描きました。
その絵を見てこう言ったそうです「○○君はこんな風に一生懸命走ったんだね」と
先生はその感想にとてもびっくりしたそうです。
上手だね。とかそういう感想ではないその子が表現したかったものを
受け取るような感想を述べたことにとても驚いたそうです。
このように、クラスではアートを言葉の代わりとして、子どもも親もたちも、
技術だけではないアートの捉え方をしています。
その子の言葉と思うと自然と個性も見えてくるので、言葉以外に人を理解する事が
出来るという技術を身につけているようなものなのです。
他にもこんな良い点があります。自分の気持ちを表現しきれない時、
モヤモヤする時などは、芸術活動を通して、現わす習慣があるので、
無意識に自分を整えるために絵を描いたりします。

【幼稚園不登園時代】
幼稚園の年長さんの時のことです。
本人としては大変ショックなことがあり2週間ほど不登園をしたことがありました。
その時になんと、なぐりがきも入れて合計100枚近くの絵を描いたのです。
日毎日たくさん絵を描いてブツブツと物語を話し、ごっこ遊びのような事をして、
私にその絵を見せに来て、その絵についてたくさん話してくれました。
ショックな出来事の話はいっさい話しませんでしたが、わたしには絵を
通してまるで私に訴えているようだったなと振り返ってみるとそんな思いでいます。

【小学校の図工】
学校では、技術を習得し高い技術が備わった子を評価するということをします。
その影響からか、技術が高いか低いかで作品を見る習慣が日本にはまだまだ根強く
あるかと思います。
息子は、学校の図工とアートセラピーの時間は違うものだと話します。
技術を教わり表現の幅を広げる時間として捉えているようです。

【思春期13歳】
さてそんな息子、13歳息子思春期が、
本当にひどいひどいあまりにもひどい憎まれ口をいって。。。
私はあまりの悲しさに泣いて、本気で「それは、されたらとても悲しい」と
心の叫びのように訴えるという大きな出来事がありました。

最後に息子は「オレはなんでそんなことしちゃったんだろう」と言って、
泣きました。
その後に息子が涙を拭いたティッシュをこよりにして机の上に、
こんなものを描きました。

アートがわたしに伝わる一番のもの出逢ったのは確かで。
私には「よろしく」と書かれたそれが、手を上げて、近寄ってくる小さな頃の息子と
重なって「これからもよろしくね」そんな風に言っているように感じました。
今は無邪気にはごめんと言えないかもしれない。でもこのアートの中の子はそんな風
に言っているように見えました。
そして、思春期息子とこれからも向き合うために私は息子の表現を留めておきたくて
思わず写真を撮りました。
ちゃんと言葉で話せなくても、その子なりの気持ちの表現があるのだと思います。
この作品は、うまい下手で言ったら、正直うまいとは言えません。
でも、わたしにとっては、一級品の一生の宝物になる作品です。
アートセラピーのアートとは言葉を含めて全ての表現を指します。
あなたのお子さんは言葉以外のもので何か表現しているものありますか?
是非みつけてみてくださいね。

 

written by アートワークセラピストちゃい


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