子ども未来通信第39号 モーリーの森

子どもたちひとり一人が、自分を認めて、お互いを認め合う世の中を創り出すこと
子ども未来通信は、子ども未来の活動内容やアートワークセラピストの視点から語る子どもたちの様子や心の成長などをコラムを通して皆様にお届けしていきます。



 

自分で決めることは自分らしく生きること

子ども未来研究所の「グロースセミナー」は自分で決めて 自分で行動して 自分でほしい結果を創り出していく
このことを4泊5日 北海道の大自然の中で子ども達が体験していくこととなる環境教育プログラムです。

私は北海道グロースのサポーター体験を経て、7年間 関西・岡山で関西グロースセミナーのトレーナー経験をさせていただいていました。

今は子どものアートセラピー教室や我が子と関わるときに、自分の私生活の中で「自分で決めること」を大切に生きていきたいと思っています。

自分で決めることは自分らしく生きること
決めていくプロセスの中に自分らしさが入り混じっている
子ども達から教えてもらった出来事を今回のモーリーの森でご紹介します。

 

こどもの企て 雛祭り会

この日のためにつくってくれたまるちゃんの叔母さん特製カップケーキ

娘っ子、まるちゃんが昨年10月に企てた「ハロウィンの会」の次に1年生全員を誘い 1年生楽しかった会をしたいと言い出したまるちゃん。
楽しかったんだねぇと共感しつつ
家には全員入りきらない。。。。

外はまだ寒く ずっと付き添う親御さんのことを考えると大変。と思う 母。
クラスの女子限定ということで 雛祭り会はどうかとまるちゃんに提案してみました。

ふむふむとまるちゃんも納得し
まるちゃん指示のもと親御さんに向けた
お手紙をパソコンでつくる私の 横にべったりひっついて
あれやこれや指示出されてなんとか子ども向けと親御さん向けのおてがみ完成。

開催3日前くらいに配ったので数人の参加かも・・・という予測は 外れ
まるちゃんを含む全員の参加ということでした。笑

現代は便利なLINEという手軽にできる通信方法で、雛祭り会をきっかけにクラス女子のお母さん方全員と繋がることができました。

クラス女子全員のお子さんと親御さんにお会いする企て。
内心、ドキドキ。

コロナ禍で参観やイベントが減り、自分の子ども以外の子どもに会う機会なく1年生ももうすぐ終わりというこの時期に、親御さんにも会えたことは貴重な時間でした。

お子さんの「行きたい やりたい」をくみとってその時間を一緒に創り出してくださった親御さん
うれしいですねぇ。

開催1日前 興奮しすぎて眠れない 楽しみすぎるというお子さんの様子を色々親御さんが伝えてくれました。
ただ集まって お菓子食べたり テレビをみたり 外であそんだり の会です。

せっせとくじ引きもつくってました。まるちゃんなりのおもてなし

コロナ禍前の子ども達は当たり前のようにこういった時を過ごしていたかもしれません。

このたわいもない集まり、コミュニティは、ひとりひとりが創り出す場
子ども達が何かやりたい!と言って創り出していけること

頼もしいですねぇ

 

私もそばで見守りながらよかったよかったと感じていました。
が、、、しかし。
喧嘩 勃発 さぁどうしましょ

まるちゃんとAちゃんの口喧嘩がはじまったのです。

喧嘩の原因は 価値観の違い。
まるちゃんは こう思う。 こうしたい。
Aちゃんは こう思う こうしたい。

お互いに思うこと やりたいことが違います。

わが子であるまるちゃんにAちゃんの意見に従うよう言い聞かせる  というのもひとつかもしれませんが、価値観の違いは、いいか悪いかで片づけられず、どっちの意見も本人にとっては正しいもの

こんなとき、子ども未来 「グロースセミナー」では話し合いがはじまります。

喧嘩している2人だけではなく 全員と。

ひとりひとり どう思うか。どうすることがよいか。
そして 大人が決めるのではなく 子ども達が決めるのです。

じっくりじっくり話し合いをします。

まわりにいる大人、サポーターは子ども達の話に耳を傾け、アドバイスというよりは問いかけをします。

女子たちが喧嘩している2人をとりまき
「みんなどう思う?」と聴いてみると、それぞれ 意見を言い 泣いている2人をなだめはじめました。

2人は相変わらず 自分の意見を曲げることはありません。

で、このまま喧嘩して時間を過ごしたいか どうしたい? と問いかけ
全員一致で「遊びたい」 「時間は限られてるから早く遊びたい」
そうだよねぇぇぇ

Aちゃんは 意見を聴かない まるちゃんが悪いと言い、まるちゃんは、そんなことを言われた~と泣き始め。

Aちゃんは家に帰ると一旦 家に帰りました。すぐ近くなので。笑

家に帰ったAちゃんを追いかける子ども達、泣いたまるちゃんをなぐさめる子ども達
なにやら折り合いをつけて  また遊び始めた2人
そしてみんなも遊びはじめました。

「まるちゃんのママ、大丈夫?」 遊びに来てくれていた子が私のことを気にかけてくれました。

「ありがとう 大丈夫やで~」 気にかけてくれるって大人子ども関係なく嬉しいのねぇ

遊ぶ子、人のことを気にかける子、冷静な子

親御さんたちのお迎えの時間がやってきて「楽しかった ありがとう」と帰っていく子ども達、まるちゃんに今日の雛祭り会どうだった?とたずねると

「楽しすぎた」というまるちゃん。

みんなにもそれぞれの思い、考えがあって、まるちゃんとAちゃんのこと 気にかけてくれてたね と伝えると

学校では喧嘩をした2人の間に先生が入って、まわりの子たちが話に入ることはないそうです。

それも一つの関わり方 間違いではありません。

どんな状況の中にもこどもたちひとりひとりに思いがあり感じていることがあり
ひとりひとりが違う それでよい
色んな気持ちや考えでどうしようか迷い、決めるプロセスのペースも違います
そのプロセスに寄り添っているクラスメイトの子たち
グロースセミナーでは子ども達が決めていくプロセスをサポートしている大人たちで見守っていきます。

初めてグロースに参加したときは、決めることを見守れなくて、アドバイスしたり口出しして子ども達が決めることができることを疑っていた私
でも、何回かグロースセミナーに参加して子ども達が自分で決めて行動して自分の欲しい結果を創り出す子ども達のプロセスに触れていくうちに、人はそして私自身も自分で決めことができると思うようになりました。

自分らしく生きること  それは自分で決めて生きること
今はそのように思っています。

春休みを経て、4月には新学期を迎えます。

1年生を修了してまた2年生も心も身体も成長するのだろうな。

子ども達、頼もしいです。すくすく育っています。

 

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